私は、大阪府高槻市で建設業許可及び産業廃棄物処理業☆産業廃棄物収集運搬業の許可申請の代行を23年間営んでまいりました行政書士浜田温平事務所所長の浜田温平です。 私は、高槻市を拠点として茨木市、島本町、枚方市、寝屋川市、池田市、守口市、箕面市、大阪市、摂津市、吹田市、豊中市など北摂を中心に活動している行政書士です。
近年、「農家の特権」「益税」という言葉が新聞やニュースで取り上げられることが増えています。 これは農家を優遇するという意味合いで使われがちですが、実際には 税制度と取引慣行の結果として生じていた構造を指すものです。
今回は、この「益税」がなぜ問題視され、なぜ“消える”ことになったのかを、行政書士の立場から整理します。
1.「益税」とは何だったのか
益税とは、簡単に言えば、消費税を価格に含めて受け取りながら、実際には納税義務がなかったために手元に残っていた分を指します。
農家の場合、
・小規模経営が多い
・消費税の免税事業者であるケースが多い
・直売や市場取引が中心
といった事情から、結果として消費税分が納税されずに残る構造がありました。
これが一部で「農家の特権」「益税」と呼ばれてきた背景です。
2.なぜ今、この「特権」が問題になったのか
理由は大きく3つあります。
(1)税の公平性
同じ消費税を負担しているにもかかわらず、
・納税する事業者
・納税しない事業者
が混在する状況は、公平性を欠くという指摘が強まっていました。
(2)インボイス制度の導入
インボイス制度では、
・適格請求書を発行できない免税事業者
・取引先が仕入税額控除を受けられない
という仕組みが導入されました。
その結果、免税事業者である農家との取引を見直す動きが一気に進んだのです。
(3)農業経営の法人化・規模拡大
近年は、
・農業法人
・大規模経営
・6次産業化
が進み、**「事業としての農業」**が一般化しています。 その中で、従来の免税前提の仕組みが合わなくなってきました。
3.「益税が消える」ことで何が変わるのか
農家にとっては、 消費税分が実質的な収益にならなくなる
・価格設定の見直しが必要
・経理・帳簿管理の負担が増える
といった変化があります。
一方で、
・経営の透明化
・取引先との関係の安定
・補助金・融資での信用力向上
といった プラスの側面も見逃せません。
4.行政書士の視点:今後の実務対応
この制度変更を受け、農家・農業法人には、
・個人か法人かの再検討
・課税事業者になるかどうかの判断
・契約書・取引条件の整理
・補助金・支援制度の活用
といった 経営判断と制度理解が求められます。
「今までどおり」で通らなくなる場面ほど、早めの整理と専門家への相談が重要になります。
最後に
「農家の特権」と言われた益税は制度上の結果だった
・税の公平性とインボイス制度で構造が大きく変化
・短期的には負担増だが、長期的には経営の透明化につながる
・制度を理解したうえでの判断が不可欠
農業は、地域と食を支える重要な産業です。 制度変更を「不利」と捉えるだけでなく、持続可能な農業経営への転換点として活かす視点が、これからますます重要になるでしょう。







