労務費確保宣言に経審加点 ~ CCUS活用の後押しにも ~

 私は、大阪府高槻市で建設業許可及び産業廃棄物処理業☆産業廃棄物収集運搬業の許可申請の代行を24年間営んでまいりました行政書士浜田温平事務所所長の浜田温平です。 私は、高槻市を拠点として茨木市、島本町、枚方市、寝屋川市、池田市、守口市、箕面市、大阪市、摂津市、吹田市、豊中市など北摂を中心に活動している行政書士です。
 建設業界では、技能者の処遇改善や人材確保が大きな課題となっています。
こうした状況を踏まえ、国土交通省は 「労務費確保宣言」 を行った企業に対し、経営事項審査(経審)の加点措置を検討しています。 この制度は、適正な労務費の確保を促進するとともに、建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及を後押しする狙いがあります。 今回は、この動きについて整理してみたいと思います。

【労務費確保宣言とは】
 労務費確保宣言とは、建設企業が
 ・技能者の賃金確保
 ・労務費ダンピングの防止
 ・適正な価格での受注
  などを意識し、技能者の処遇改善に取り組むことを対外的に宣言する仕組みです。
 近年、公共工事の労務単価は引き上げられているものの、実際の現場では「下請へのしわ寄せ」「技能者の賃金に反映されない」といった問題が指摘されています。

そのため国は、企業の自主的な取り組みを評価する仕組みを整えようとしています。

【経審加点の検討】
今回検討されているのが「労務費確保宣言を行った企業への経審加点」です。
 経審は、公共工事の入札参加資格を判断する重要な評価制度です。 ここに加点を設けることで、労務費確保に取り組む企業を評価し企業の取り組みを広げるという狙いがあります。
つまり、「労務費を適正に確保する企業ほど公共工事で評価される仕組み」を作ろうとしているのです。

【CCUS(建設キャリアアップシステム)との関係】
 この制度は CCUSの活用促進とも密接に関係しています。
 CCUSは、建設技能者の
 ・資格
 ・就業履歴
 ・技能レベル
 などをデータとして蓄積する仕組みです。 国は「技能者の処遇改善」「キャリアの見える化」「若手人材の確保」を目的に、CCUSの普及を進めています。
 労務費確保宣言とCCUSを連動させることで
 ・技能者の評価
 ・処遇改善
 ・適正な賃金支払い
 といった仕組みをより強化することが期待されています。

【建設業界への影響】
 この動きは、建設業界に次のような影響を与える可能性があります。
 ① 技能者賃金の改善
  適正な労務費確保が評価されるため技能者への賃金還元が進む可能性があります。
 ② ダンピング受注の抑制
  極端に低い価格での受注が減り適正価格の契約が増える可能性があります。
 ③ CCUSの普及
  企業評価と連動することでCCUS登録企業の増加が見込まれます。

【行政書士としての視点】
 建設業許可や経審に関わる実務の中でも、
 ・CCUS登録
 ・技能者の処遇改善
 ・適正な下請契約
 といったテーマは、今後ますます重要になります。
 特に経審は
 ・入札参加資格
 ・公共工事の受注
 に直結する制度です。
  制度改正の動きを把握し、企業の取り組みを整理することが建設業支援の実務でも重要になるでしょう。

【まとめ】
 今回の制度は「労務費確保」「技能者の処遇改善」「CCUSの普及」を同時に進める政策です。 建設業界では「技能者の確保」=「企業の存続」とも言われています。
こうした制度をうまく活用しながら人材が定着する業界へと変わっていくことが期待されます。

※建設業許可・経審・CCUSに関するご相談は行政書士浜田温平事務所までお気軽にご相談ください。